お米の価格高騰、実感していますか?
最近、「お米の価格が高騰している」というニュースを目にする機会が増えていませんか?
実際に、私たちの手元にあるデータでも、その影響は明らかです。2024年1月の時点で、仕入れ価格が倍以上に跳ね上がっています。
農林水産省のWEBページでも価格高騰のデータが提示されています。対前年同期82%増とのことです。
私たちも毎月データを取得していますが、月次のデータでその差を確認してみました。

出典のソースは小売物価統計調査、1月の数値で過去10年間の比較を一般社団法人ジャパンフードクリエイティブ協会で行ったものになります。
今年の1月のお米の価格の高騰は想像を超えています。平均して2000円から2100円で推移していたお米が2024年から突如高騰し、2025年の1月にはほぼ倍近い値段になりました。

飲食業界にとって、お米は欠かせない食材。価格が高くなれば、その分コストの見直しが必要になってきます。
価格が高いからといって、安いお米を選べばいいのか?
お米の価格が上がると、どうしても「できるだけ安いものを仕入れよう」と考えがちです。 しかし、ただ安いお米を選んでしまうと、お弁当のクオリティに大きな影響を及ぼします。
なぜなら、お米には品種ごとに向き・不向きがあるからです。
お弁当に適したお米、パエリアに向いているお米、それぞれ特徴が違います。 価格だけで決めるのではなく、
「このメニューにはどのお米が合うか?」をしっかり考えることが大切です。
政府備蓄米について
政府備蓄米についても触れておく必要があります。
これは、過去に収穫されたお米を政府が保管し、需給の調整のために市場に供給するものです。 保管は適切に行われており、品質には問題ないとされていますが、通常の新米とは異なる特性を持っている可能性があります。
そのため、用途に応じた慎重な選定が必要となります。
激動の時期だからこそお米の品種選びは、専門家に相談すべき!
私たちも、お米選びには細心の注意を払っています。
毎週、お米の専門家と相談しながら、お弁当に最適な銘柄を選んでもらっています。
- 和弁当に合うお米(冷めても美味しく、もちもちした食感)
- パエリアに適したお米はしっかりした品種
品種ごとの特徴を理解し、その時々で最適なものを選ぶことで、お弁当の美味しさを維持することができます。
また、ソトメグロ弁当では営業日前日に精米したてのお米を買いに行くようにしています。
必要な量のみ都度購入、精米したてにこだわっています。
信頼できるお米屋さんに相談しながら、お客様に最高の品質を提供しています。
お米はお弁当の主役!だからこそ、価格を正しく転嫁する
お米は、お弁当の味を決める「主役」と言っても過言ではありません。 価格が高騰している今だからこそ、
- 適正な原価計算を行い、価格に正しく転嫁する
- お客様に事情を説明し、理解を得る
こうした工夫が欠かせません。
価格の変動に流されるのではなく、「本当に美味しいお弁当を作るために何ができるか?」を考えることが、今の飲食業界に求められています。
変化の大きい時代だからこそ、より丁寧に。
お米の価格が上がる中、「とにかく安いものを選ぶ」という選択はリスクを伴います。 お弁当に適したお米を見極め、専門家の意見を取り入れながら、適正な価格でお客様に提供することが大切です。
これからも、弁当屋の視点から食に関するリアルな情報を発信していきます。
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